在宅での耳掃除

 3月ももう終盤に差し掛かり、年度末を迎え事業所内はいつもよりチョビッと慌しい今日この頃でございます。皆様いかがお過ごしでしょうか。

 暦では3月からは季節は「春」であり、春になると、「アレ」に悩まされる方も多くおいでになると思います…

 

 

 

そう「花粉」ですよね。筆者である私も花粉症であり、この季節は業務中のみならず、プライベートでもマスクを重宝しております。しかし、今日の記事は「鼻」ではなく「耳」であります。

 

 

 

 私たちは普段「耳垢掃除」を習慣的にされる方ももいらっしゃると思いますが、高齢者で介護が必要な状態になると、なかなか自分でする事ができず、介助者による「耳垢掃除」もついつい忘れてしまいがちと思われます。

 しかし、長い間「耳垢掃除」を行わずに耳垢が耳孔に貯留し、洗髪やシャワー浴の際にふと外耳に水が入ったりなんかすると、耳垢がふやけて固着し、耳孔を塞いで突然耳が聞こえにくくなる事があります。

 

 

 最近私が担当していた方も、先日急に耳が遠くなり、往診していただいているDrに診察していただいたところ、耳垢が固着している状態であった為、点耳薬が処方され訪問看護師によって耳垢を除去したことがありました。

 もちろんお見せできませんが、その時には見事に長年貯留した「耳垢」を除去することに成功し、聴力が劇的に改善した利用者さんもスムーズにコミュニケーションを交わせるようになりました。

 認知症の症状も窺え、普段自宅内でしか過ごせない利用者さんにとって、外的な刺激が増えたことはこれも一つの「認知症予防」になるのかなとも思い「耳垢掃除」の大切さを知りました。

 

 

 耳孔内はとってもデリケートな部分であり、さらには耳垢にも「殺菌剤」としての役割があるため、慣れずに何でも取ろうとするのは危険で良くないそうです。(実際に耳垢を除去しない方が良いといった意見も多いそうです。)しかし、難聴を患っている地域の高齢者の方々はもちろん多く存在する為、一度担当医師に「耳孔」を診ていただき、必要であれば指導を受けて除去する事や看護師などの専門家に除去して頂くことも良いのではないかと思われます。